東京都町田市 敷地面積の最低限度と敷地分割 成約事例

物件概要
- 所在地
- 東京都町田市
- 種別
- 戸建て
- 成約時期
- 2024年11月
売却まで10ヵ月 - 築年
- 約48年
- 土地面積
- 約230平米
お母様がお亡くなりになり、ご依頼主さまは妹さまお二人とともに、ご実家を相続されました。
三人が幼い頃から過ごしてきた思い出の詰まったご実家です。そのため、当初は「この家がなくなってしまうのは名残惜しい」というお気持ちもあり、建物をリフォームしてから売却する方法も検討されていました。
そこで、ご実家に三人で集まっていただき、弊社から考えられる4つの売却方法について、それぞれのメリット・デメリットをご説明しました。
1つ目は、弊社によるスピード&おまかせ買取りです。
すぐに現金化できるほか、売却に伴う面倒な手続きもお任せいただけます。また、契約不適合責任を免責とし、仲介手数料もかからないというメリットがあります。
2つ目は、複数の不動産会社による入札型買取りです。
複数の会社に具体的な買取価格をご提示いただくことで、より高い金額で売却できる可能性があります。一方で、各会社ごとにさまざまな取引条件が付くこともあります。
3つ目は、リフォームをせず、そのまま一般の方に売却する方法です。
売主さまが希望する価格で売り出せる一方、価格を高く設定すると成約まで時間がかかることがあります。また、原則として契約不適合責任を負うことになります。
4つ目は、リフォームしたうえで市場に売り出す方法です。
リフォームによって物件の魅力を高め、より高い価格で売却できる可能性があります。しかし、どれだけ費用をかければ、どれだけ高く売れるのかは分かりません。いわば、リフォーム費用を先に投資して、そのリターンを得られるかどうかという事業と同じリスクを負うことになります。
その後、ご依頼主さまは、いくつかの不動産会社に相談された結果、他社で売却を進めるとのご連絡をいただきました。
とても残念でしたが、「会社によって契約条件は異なりますので、価格だけではなく、条件もしっかり確認したうえで、ご納得のいく内容で進めてください」とお伝えしました。
たとえば、次のような点です。
・測量費、建物の解体撤去費、残置物の撤去費は誰が負担するのか
・測量が期日までに完了しなかった場合、白紙解約となるのか
・測量の結果、一定の面積に満たなかった場合、白紙解約となるのか
・地積更正登記が必要になった場合、その費用は誰が負担するのか
・地中から浄化槽などの障害物が見つかった場合、その除去費用は誰が負担するのか
・土壌汚染が判明した場合、その除去費用は誰が負担するのか
・越境がある場合、売主側にその解消義務があるのか
不動産の売却では、提示された売却価格だけでなく、こうした条件まで含めて比較することが大切です。
約2か月半後、他社でのお話はうまくまとまらなかったようで、改めて弊社にご連絡をいただきました。
再びご相談いただいた際、ご依頼主さまには「この金額で売却したい」という明確なご希望価格がありました。
そこで弊社のネットワークを活用して複数の会社から具体的な買取価格をご提示いただいたところ、ある建売業者さまから、ご希望価格を上回る価格をご提示いただくことができました。
こうして、無事に売買契約を締結することができました。
ただし、今回の契約には、いくつもの重要な条件が付いていました。
・境界を確定し、確定測量を行うこと
・面積に2平米を超える差異がある場合、売主さまの負担で地積更正登記を行うこと
・公図と実際の地形に差異がある場合、売主さまの負担で地図訂正を行うこと
・越境がある場合、隣地所有者との間で覚書を締結すること
・新築一戸建て住宅を2棟建築できること
・引渡しまでに建物を解体撤去し、建物滅失登記を申請すること
・建物の解体費用は買主負担とする一方、アスベストが含まれていた場合の除去費用は売主さまが負担すること
・残置物は売主さまの負担で、建物解体前に撤去すること
・土地について3か月間の契約不適合責任を負うこと
なかでも今回の契約の大きなポイントとなったのが、「本当に新築一戸建てを2棟建てられるのか」という点でした。
対象地は公簿上約230平米ありましたが、2宅地に分けると、一方が120平米に満たなくなる可能性がありました。
この地域では、敷地面積の最低限度が120平米と定められていたため、そのままでは2棟の建築ができません。
ただし、土地が100平米以上ある場合には、建築基準法第53条の2第1項第3号に基づく許可、いわゆる「53条許可」を受けることで、建築できる可能性がありました。
そこで、まず取りかかったのが確定測量です。
前面道路と対象地との境界が確定していなかったため、売買契約後、すぐにその申請手続きを進めました。
そして、契約から約2か月後、無事に確定測量が完了。
土地の面積が220平米以上あることが確定しました。
続いて、53条許可の取得です。
この許可は、事前相談票の提出、事前審査、許可申請、審査会の開催という流れで進められ、許可が下りるまで約2か月を要します。
こちらも無事に許可を取得することができ、「新築一戸建てを2棟建築できる土地」であることが確定しました。
その後は、残置物の撤去です。
ご依頼主さまには、まず思い出の品や貴重品など、大切なものをご自身で運び出していただきました。
そのうえで、建物の解体を進めることになりました。
ところが、解体工事を進める中で、地中にセメントの塊やレンガ、タイルなどが混入していることが分かりました。
買主さまにとっては、購入後に新築住宅を建てるという事業目的があります。
そのため、事業に支障となるこうした地中障害物は、契約条件上、売主側で対応すべき事項となります。(契約不適合責任)
ご依頼主さまは突然のことで戸惑われましたが、契約時に定めた条件であることをご説明し、ご理解いただいたうえで、除去に応じていただくことになりました。
そして、契約から約7か月後、無事に決済を迎えることができました。
その後の3か月間についても、契約不適合責任に該当するような問題は特に発生せず、無事に取引を完了することができました。
また、今回の売却では譲渡益が発生したため、翌年には確定申告が必要となりました。
本件は「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」の適用対象となる不動産だったため、その申請も必要でした。
ご依頼主さまはご自身で税理士に相談され、準備を進めていらっしゃいましたが、閉鎖事項証明書や、「現況空家」「取壊し予定あり」と表示した販売広告など、一部の必要書類については弊社も準備に協力させていただきました。
ご相談をいただいてから確定申告まで、約1年半。
その間には、測量や53条許可の取得、解体時の地中障害物への対応など、さまざまな出来事がありました。
それでも最後まで一つひとつ問題を解決し、無事にすべての手続きを終えることができました。
最後にご依頼主さまからいただいたのが、
「長峯さんには本当に何から何までお世話になりました。感謝でいっぱいです。」
というお言葉でした。
長いお付き合いとなったからこそ、最後にこのようなお言葉をいただけたことを大変うれしく思いました。
一生懸命お手伝いしてきて、本当に良かったと、しみじみ感じた成約事例です。
